花野子が出来るまでの物語 その3
ある日かの子は、部屋のどこかにいつか存在していたあの自家焙煎経営の本をめくりながら、
「ここに載っているいろいろなお店行ってみようか?先はみえないけど、一歩を踏み出さないと何も始まらない。まず行ってみようよ。」
12月の日曜日 吉祥寺 杉並 小平
また次の日曜日 小田急線沿い バッハ
また次の日曜日・・・
1日3件、多くて4件が限度、珈琲でお腹が一杯になる、でも結構楽しい。
色々なお店巡りをしているうちに、”ここの珈琲おいしいな””こんな雰囲気いいね”となんとなく前向きな気持ちになっていった。そして、いつしか自家焙煎をやろうという気持ちになっていた。
最終的にバッハさんか、小田急線沿いの有名店のどちらかに教えていただこうと2人の心は決まった。どちらも美味しかったし、お店もすごく良かったし、どうしたら教えてもらえるんだろうね。
なんて話しながら年の瀬を迎えた。